道路は狭くしよう
昨夜、NHKのブラタモリを見ていたら、思わず「そうそう、そうだよ」って声をあげてしまった。
昨日は「銀座」。ちょうど一年前に放映したものの再放送だった。
銀座の高低差だとか、路地とか興味深い話題に続いて銀座通りの話題に。
昔、銀座通りには都電が通っていた。
しかし、自動車の爆発的普及とともに廃線となる。
都電の通っていた線路が道路に開放されたのだ。
路面電車だからクルマと電車が共用していた部分から電車がいなくなったわけだ。
あ、ちなみにかつての都電の写真、こんなのをみつけました。
その時、銀座はどうしたか?
なんと、その線路幅を歩道に使ったのだ。歩道を左右ともに85cmずつ広くしたというのだ。
すばらしい。ここで声をあげてしまった。「そうそう、そうだよ」と。
クルマにまわすのでなく、歩行者のためにまわした。
正しい選択だ。
歩道が広がると、向こう側の歩道への距離が短くなる。歩道そのものが歩きやすくなるだけでなく、道路の反対側にも行ってみようという気持ちが起きやすくなる。歩くスピードの人たちで、街がにぎわいを持つようになるのだ。
渋滞のクルマがいくらひしめいても、そんなのは街のにぎわいではない。
しかし逆の例もある。松本市だ。
松本市にはかつて伊勢町通りというのがあった。いや、今もあるのだが昔と今とでは全くの別物。
ぼくにとっての伊勢町通りはもうなくなってしまった。
そう、こんな感じだった。
ところが都市再開発とかで、おそろしく道幅を広げるというのだ。なんと馬鹿なことをするのだろうと思った。
ハコモノ好きの有賀前市長の時だった。
以前の伊勢町通りもクルマは通ったが一車線の一方通行。向かいの店には簡単に渡ることができた。
再開発をするとしたら、道幅はそのままに、いやクルマは通さないようにして歩行者・自転車専用にしてしまえばよかった。そのほうが松本のよさを活かすことができたはずだ。
街はクルマのためにあるのではない。
伊勢町通りは、松本ICから松本城へのクルマ用通路として拡幅したようだが、せっかくの街の中心の優先順位第一番がクルマとは。
と、昨日のブラタモリを見て、松本はまったく馬鹿なことをやってしまったとつくづく思ってしまった。
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