便利が不便を生む
節電・省エネが本格化してきた。
節電・省エネを実践することで、いろいろ見えてきたものがある。見えてしまったものがある。
何がよいのか考えさせられる。
例えば駅ホームのエスカレーター。止まっているものが多い。ではそこを歩かせてくれるかというと、そうではない。通行禁止だ。そもそも、幅があるとは言えないホームにエスカレーターを設置したがために、ますますホームが狭くなり、歩いていても危険なことこのうえないと思っていた。
それがまったく使い物にならなくなってしまった今、無用の長物を通り越して邪魔者以外の何物でもない。一つしかない階段まで歩かされ、その階段に人が集中してしまう。
バリアフリーの役目も担っていることはわかるが、エレベーターがあるのなら、エスカレーターまで設置しなくてもと思う。
さらに言うなら、と今さら言ってもどうしようもないのだろうが、せめてエスカレーターを設置するなら、ステップ段差のもっと小さいものにできないのかと思う。つまり、止まっていても歩くことができるくらいの段差のものだ。
今、通行禁止にしている理由を知っているわけではないので、的外れな指摘なのかもしれないが、止まっているときにも歩くことができるようにする、そのくらいの設計にはすべきだろう。
会社でも興味深いことがあった。
トイレの照明は人感センサーがついている。節電目的だとおもうのだが、スイッチが切れるまでの時間をかなり短く設定したらしく、用を足している間に照明が切れてしまうようになった。それで、どうすればいいのか、何人も集まって相談していた。
何か変。
そもそも自分でスイッチをオンオフすればすむだけのこと。
そんなこともできなくなっているのが、ぼくたちなのだ。
便利にどっぷりつかってしまって、基本的なことができなくなってしまっている。
基本的なことを感じることができなくなってしまっている。
便利ってなんだろう?
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