平和とは何か、暴力とは何か
昨日のシンポジウムで、安斎さんが触れた話題について、取り上げてみたい。平和についての話だ。
戦争がなければ平和なのか?そうではない。
平和とは暴力のない状態。では、暴力とは何か?
人間の能力が100%花開くことを阻むもの、それが「暴力」だ。
暴力には3種類ある。
1)直接的暴力:戦争や殺人、いじめ、などなど
2)構造的暴力:飢餓・貧困・差別・人権抑圧・環境破壊、などなど
3)文化的暴力
1)と2)は解説せずともわかるだろう。問題は3)だ。
文化的暴力とは、直接暴力や構造的暴力を是認するような文化のあり方のことだ。
ぼくはこう思った。
文化的暴力とは、文化という言葉で表現するような社会全体の傾向とか雰囲気のようなものもあるだろうが、個人個人の心の中にこそあるものだろうということ。
他人の考えを尊重しない、少数派の考えを尊重しない、子どものいうことだからと子どものことをないがしろにする、これらはみんな暴力になる。
日本は平和な国だろうか、日本に住むことが幸せだろうか?
平和な国とはいえず、幸福感も少ない国だろう。
それは社会全体にも、個々の人々にも文化的暴力が蔓延してしまっているからではないのか。
いじょうのこと、もっと考察を深めたい。
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