リニアを作ってはならない
11月27日に松本で開いた講演会とシンポジウム。
シンポジウムでは、いくつかの質問が取り上げられた。質問は質問用紙に記入・回収方式だった。
その中で、リニア中央新幹線についての質問があった。
中馬さんに、リニアについての考えを問うものだった。
気のせいかもしれないが、「リニア」の言葉が出た時、会場内の空気が変化した感じがした。
それまでは原発の話題ばかりだったから、唐突感があったのかもしれない。いや、原発との対比など関係なく、そもそも、「なぜ、リニアの話題?」みたいに思った人が多かったのかもしれない。
実は、あの質問はぼくが出したものだった。
原発に関する質問が多いだろうと読み、では違う話題を取り上げてみようという気持ちが働いていたのも事実。
だが一番の動機は、リニアの問題に関して、あまりにもみな無関心なのではないかと感じていたので、一石を投じたいと考えたのだ。
リニアの問題は難しい側面があると思っている。
例えば長野県民について言えば、利害関係者となる一部の人を除き、多くの県民にとっては、あってもなくても同じといった感覚があるのではないだろうか。
たしかに、リニアができて走っていようといまいと、日々の生活についていえば影響はないように思える。
だが、リニアは巨大電源を必要とする。地下水脈があるところにトンネルを掘ろうとしている。
そもそも、そんなに速い乗り物が必要なのだろうか?
仮に移動時間が短縮され、新たな時間が生み出されたとして、その時間をどうするつもりなのか。
たいした議論もなく、ここまで来てしまった。
ぼくはこれから折にふれ、リニアのことを取り上げようと思う。
あれは、なくてもいいもの、ではない。
作ってはいけないものだと考えるからだ。
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